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執筆者の写真髙屋 亮

【3分で読める・お金のコト】③「新NISA・つみたて投資枠とは?」


新NISAで投資デビュー

新NISAの具体的な活用イメージは?


前回の「新NISAって何?」で概要は確認しました。それでは、具体的にどんな活用例があるか、まずは「つみたて投資枠」で考えてみましょう。 ※以下、文中のつみたて投資は年利回り4%とします。 ※投資はタイミングや投資先によっては元本割れする場合もあります。


※表は金融庁HPより



CASE①独身若年層「将来にひとまず備えたい」


従来のつみたてNISAでは最長20年の為、若年層の老後準備には若干短い感がありました。新NISAの目玉の一つ「非課税期間の無期限化」は独身、特に20代~30代前半の方にはメリットがありそうです。

例えば、30歳から60歳まで1万円×30年=累計360万円をつみたて投資枠で続けた場合、年4%リターンで試算すると694万円まで伸びます。将来の何かしらの費用の為に無理ない範囲でやってみてもよいですね。



CASE②ファミリー世帯「子の学資準備に」


現行のつみたてNISAは学資向けに扱いやすいですが、上限が年額40万円なので、「2人分の私大+下宿代まで」等の場合は不足感もありました。 ※日本政策金融公庫「令和元年度 教育費負担の実態調査結果」によると、大学4年間の費用は私立文系で717万円、理系821万円、仕送りは別途448万円。

例えば、子二人分の私立文系+仕送りだと1160万円×2人=2320万円とかなり高額。利息ナシの18年間で積み立てるなら、全額までいかない2000万円で計算したとしても216ヵ月(18年)で割ると月9.3万円が必要です。

これを新NISA「つみたて投資枠」で年利4%リターンとすると、約3万円ダウンの月額6.4万円×18年で2000万円が形成されます。



CASE③住宅ローン利用者「繰上返済の資金に」


新NISAでは前述の学資で月6.4万円行なっても、まだ月3.6万円の投資枠があります。ここで、住宅ローンを35年で組んでいる方に繰上返済に活用する手法を案内します。

例えば、40歳から35年ローンで組んでいるとしたら完済年齢は75歳。ライフプランをつくると、対策ナシにこれを迎えた場合の恐ろしさがよく分かります。なので「定年までに完済するにはいくら必要か?」を考えます。 仮に65歳時点の残債が1500万円あるとします。これを40歳から25年間で積み立てて準備するにはいくら必要でしょうか。逆算すると1500万円÷300ヵ月=月5万円です。ここに長期投資で年利4%リターンを考慮すると2万円ダウンの月3万円で完済資金が準備できます。低金利が続く限りは急いで繰り上げる必要もないですが、「備えをしているかいないか」の差は大きいですね。



CASE④「老後生活費・住宅修繕・介護費などに」


3分で読めなくなるので手短にしますが、新NISAは「簿価残高方式」。一度利用した投資枠も売却した分は復活します。例えば、「当初5年間で200万円投資した→その分が倍の400万円になって売却した→元手の200万円分が投資枠として復活」ということです(利益含めた400万円の復活…ではないことに注意)。学資準備の後に復活枠で老後資金や将来の住替え・高齢者施設費用などの準備を補充する等も利用できそうですね。

これまでにない魅力が多く感じられる新NISAの「つみたて投資枠」でした。次回は「成長投資枠」について考えてみたいと思います。


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